家賃は生活費の中で大きな割合を占めるため、極力減らしたいと考えるシングルマザーも多いでしょう。負担の大きな家賃を安くするには、都営住宅を選ぶという方法もあります。そこで、この記事ではシングルマザーが都営住宅に入居する方法や、メリット・デメリットについて解説します。

シングルマザーは都営住宅に入居しやすい?

一般的な賃貸物件に申し込むとき、所得が低いシングルマザーは不利になることが多いです。それでは、都営住宅の場合にはどうなるのでしょうか。ここでは、資格条件や抽選方法などを解説していきます。

都営住宅とは

都営住宅とは、公営住宅法に基づき一定所得以下の方を対象とした賃貸物件で、東京都から受託されたJKK東京(東京都住宅供給公社)が管理しています。

都営住宅について不明な点などがある場合は、JKK東京に問い合わせる必要があります。問合せ先は、JKK東京のホームページで確認できます。

申し込み資格

都営住宅は都民であれば、誰でも入居できるわけではありません。申し込みには次の資格条件を満たしている必要があります。

  • 都民である
  • 住居に困窮している
  • 所得が定められた基準内である
  • 同居家族がいる
  • 暴力団員でない

参考: JKK東京都営住宅募集情報

シングルマザーが入居する都営住宅の家賃はいくら?

都営住宅の家賃(使用料)は、次の①~④の条件に応じて定められています。

  1. 世帯の所得金額に応じた所得区分
  2. 住宅の立地条件
  3. 住宅の広さ
  4. 建築年数等

厚生労働省が公表した「平成28年度 全国ひとり親世帯等調査」によると、平成27年の母子世帯の平均年収は243万円(母自身の年間就労収入は200万円)という結果が出ています。母子世帯の平均月収には児童扶養手当などの各種補助金が含まれています。

年間所得額200万円のシングルマザーが、子ども1人と2DKの都営住宅(築40年)に入居する場合で計算すると都営住宅の家賃は27,600円です。

一般的な不動産会社が管理する2DK の賃貸物件の家賃は東京23区で10万円前後です。家賃が安い地区でも5万円前後ですから、都営住宅の家賃は、一般的な賃貸物件の1/2~1/3以下に抑えられています。物件の築年数や立地条件によって多少変動しますが、都営住宅は格安の家賃と言えます。
 
参考: JKK東京(東京都住宅供給公社)使用料のしくみ
参考:厚生労働省「平成28年度 全国ひとり親世帯等調査 世帯年収などの調査」

シングルマザーの都営住宅の申し込みはポイント方式が有利?

都営住宅の申し込み方法は抽選式とポイント方式の2通りあります。シングルマザーに有利な申し込み方法もあるので、チェックしておきましょう。

抽選式

抽選式には一定の時期に公募する定期募集、毎月募集がある毎月募集、申込みのなかった都営住宅に申込みをできる随時募集の3種類があります。

①定期募集

家族世帯向けや単身者向けの募集で、年に4回(5・8・11・2月)申し込み可能です。また、5月と11月の抽選に申し込んだ母子世帯には、当選確率が一般世帯よりも5倍または7倍上がる優遇抽選を利用できます。

②毎月募集

令和元年に入居者募集の制度改正が行われました。これは、都営住宅の中でも比較的に低倍率の住宅を子育て世帯(ひとり親世帯を含む)向けに公募するというものです。毎月募集は、年に4回の定期募集と並行して申し込めます。

③随時募集

定期募集や毎月募集で申込みのなかった都営住宅を家族向に公募するものです。抽選式ではなく資格審査に合格すれば、申し込みから3か月で入居できる場合もあります。JKK東京の公式サイトに対象の都営住宅が記載されているので、自分の条件に当てはまっている場合は、すぐに申し込みしておきましょう。申込先はJKK東京の随時募集専用電話のみです。
 

ポイント方式

ポイント方式は、書類審査や実態調査の結果から住宅困窮度が高い世帯(ひとり親世帯、多子世帯、心身障害者世帯、高齢者世帯など)から順に入居予定者を登録するというものです。抽選ではなく、住宅困窮度や所得、家庭の諸事情をポイントで加算して審査するため、シングルマザーに有利な募集と言えます。ポイント方式の募集は8月と2月に実施予定です。
 
都営住宅に入りたいシングルマザーは、抽選式とポイント方式、随時募集を上手く活用して応募したほうが良いでしょう。

シングルマザーが都営住宅に入居するメリット・デメリット

ここでは、シングルマザーが都営住宅に入居するメリットとデメリットについて解説します。入居してから後悔しないように、必ず確認しておきましょう。

入居するメリット

①家賃が安い

都営住宅は家賃の安さが魅力です。また、所得が基準以下の世帯にはさらに減額する制度があります。

②入居時の初期費用が安い

一般的な賃貸物件は敷金、礼金、仲介手数料といった初期費用がかかるため、まとまった資金が必要です。しかし、都営住宅の初期費用は月額契約家賃の2ヶ月分(一部住宅は3ヶ月分)のみです。さらに、月額家賃が安いため敷金は10万円以下で済みます。

③管理運営元が東京都なので安心

都営住宅の管理運営元は東京都のため、民間の不動産会社と契約するよりも安心感があります。
 

入居のデメリット

①当選しにくい

都営住宅は家賃が安いため、空き室の数に対して希望者が多いです。抽選方式では当選しにくいデメリットがあります。

②当選=入居ではない

抽選方式の場合は、当選したら入居できるわけではありません。あくまでも入居資格審査の対象になっただけのため、必要書類を提出して審査に合格しなければなりません。さらに、合格した後も都営住宅に空き室が出るまで待つ必要があります。

③引っ越し予定が立てにくい

申し込みをしても、いつ入居できるのかわからないので、引っ越し予定が立てにくいです。一般的な賃貸物件は子どもの入園や入学時期に合わせて引っ越しできます。しかし、都営住宅の場合は抽選や書類審査などを経てからになるため、都合の良いタイミングで入居するのは難しいと言えるでしょう。

③希望の地区に入れるとは限らない

学区や勤務先、最寄駅からの距離などを考えて、希望の地区にある都営住宅に入りたいシングルマザーも多いでしょう。しかし、空き室がなかったり、入居審査に落ちたりした場合は、希望の地区の都営住宅には入れません。

④抽選は平日に限られている

抽選を受けようとしても、抽選は平日のみ実施されています。抽選を受けるために、勤務先との調整が必要になる人が多いのもデメリットになるでしょう。

シングルマザーが都営住宅に入居するまでの流れ

ここでは、申し込みから入居までの流れを解説します。

募集日程

①都営住宅への申し込み

都営住宅の申込書・募集案内は、都庁、区役所、市役所、町村役場、JKK東京(東京都住宅供給公社都営住宅募集センター)の各窓口で配布されています。申込書配布期間は、令和2年のケースでは2月3日~12日(土・日・祝日を除く)と短期間となっています。

また、応募可能な住宅の一覧が掲載された冊子が配布されるので、勤務先や保育園、小学校との距離、募集戸数などをチェックします。募集している住宅のパンフレットは、JKK東京のホームページ上からダウンロードが可能です。ただし、ダウンロードできるのは、募集期間内に限られているので注意しましょう。

②申し込み受付期間

申し込み受付期間は令和2のケースでは、2月17日までです。受付は全て郵送となっています。受付期間を過ぎることがないように、できるだけ早めに申し込むようにしましょう。

④抽選日

抽選方式に応募した人が対象ですが、抽選日は令和2のケースでは、年3月18日で、会場は都庁第二本庁舎1階ホールです。抽選は平日に行われるので、勤務日とぶつかったシングルマザーはお休みを取る必要があります。

ポイント方式に申し込んだシングルマザーは、担当者から申し込み書類や実態調査についての確認の連絡があるので、それまで待ちましょう。
 
参考:東京都「令和2年2月都営住宅 入居者の募集概要」
参考: JKK東京「募集のご案内」

家賃を減らしたいシングルマザーは都営住宅を検討しよう

都営住宅は、引っ越しのタイミングがつかめない、希望の地区に入れるとは限らないなどのデメリットがあります。しかし、入居時の初期費用や家賃の安さはデメリットを補っても余りある大きな魅力です。所得が低くて一の賃貸物件に入居が難しいシングルマザーは、都営住宅への申し込みをぜひ検討してみてください。

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